覆面レスラーの正体

正体を知りたいかどうか

覆面レスラーとして活動していると観客はどうしても気になる事が出てくる、言わずと知れたことかもしれないがキーワードとしては、覆面つけているけど結局誰なんだよということだ。必然、覆面レスラーの正体を知りたいと感じる人は出てくるのは必然で、それが人気が出れば出るほどその素性をどうしても知りたいと思う人もいるだろう。では実際に知りたいかと聞かれると、筆者としては知らないままでいた方が幸せなときもあるというのが、個人的な意見だ。興味がないといえば嘘になるので否定こそしないが、やはり世の中知っても特にならないこととというのは山ほど存在しているものだ。例としてあげるなら、今こうして日本社会の裏で蠢いている闇の部分を見たいかと聞かれたら、そこを一般的な感覚としては触らぬ神に祟り無しといわんばかりだ。情報を集めて公表する事が仕事でもあるメディア関係の人間からすれば特ダネになるかもしれないが、手に入れたが最後、もはや普通の生活に戻ることは叶わないという恐ろしい展開が待ち構えていることもある。

秘密というものがあれば知りたいと思うのは当然かもしれないが、知ったところでいい事は何もないという場合もある。さすがに覆面レスラーにしてもそんな戦慄を感じることといえば、その素顔が見たいがために犯罪行為をするといった過激な行動をした場合には何かしらの制裁を受け、さらに社会からも弾圧されることになるので得をすることはない。知りたいという感情は必然として沸きあがるものであるにしてもだ、それで何かがどうということでもないのでその点については個人の趣向に合わせるという風にすればいいだろう。ただ意外とこうした覆面レスラーというものは、日本で演じても一瞬にしてばれてしまうということもあるため、実のところあまり意味を成さないというケースが大半だったりするものだ。

日本の覆面レスラーに起きる不遇

日本において覆面レスラーとして華々しく活動することになったとしても、その正体が依然として不明という人は実のところ大半は存在していない。その理由としてはデビューした直後ぐらいにはお決まりの展開といわんばかりにマスクが剥ぎ取られるからだ。対戦者からすれば笑止千万といったところなのかもしれないが、覆面として活動することになった由縁や背景事情を知らなくても察するようにすれば、何となくどうして付けなくてはならないのだろうと感じるべきかも知れないが、無理なのかもしれない。デルフィンのようにもはやプライドを捨てた行動を起こしたがために、仲間からの制裁としてマスクを引きちぎられるということも事例もあるが、それはそれで少し覆面レスラーとしての正体が知られることになったとは少し言いがたい。彼の場合、その現場が明らかに凄惨なものだったのでそちらの方にむしろ注目が集まってしまったと見た方がいい。

ともかくとして、覆面レスラーとして演じているとどうしても正体を暴こうとする魔の手がそこかしこから迫ってくるので、比較的素性がばれてしまうケースは多い。ただそうした点を生かして最初から覆面レスラーとして活動することを公表する、もしくは明かしているパターンもある。その代表的な例としては、先に紹介した三沢 光晴氏が一時期活躍した2代目タイガーマスクというのが代表的な異例だろう。その他にも数多く存在しているが、こうした覆面レスラーの台頭によって日本でも需要が起こり、様々なメディアで商品展開するほどの人気を獲得して行くのだった。

もちろん、剥がされることを前提にしているわけではない

だが勘違いしてはいけないのは、覆面レスラーはそもそも正体を明かす期がない人が大半となっており、そうした選手は自身の覆面が剥がされることを極度に嫌っているということだ。そうした本人の意思を汲み取ることも大事かもしれないが、そうもいかないのがプロレスの世界なのかもしれない。試合でもしも覆面レスラーが敗北したらその代償としてマスクを剥がすのは、とても自然な事のように行われる。逆に剥ぎ取られるくらいなら自分で脱ぎ捨てた方が良いという、あくまでアイデンティティーにおいて反しない行動をするのも覆面レスラーの意地というものでもある。これはこれでとても大事なことだ、そう考えるとデルフィンが戦いの折に相手の叉を四つんばいで潜ると言う行動はあまり褒められた行為ではない。

だがそもそも覆面レスラーとして活動するレスラーのマスクを剥がすといった行為は大半の団体で禁則事項として定められているのだが、そこを利用して悪役レスラーとして人気を獲得するヒールレスラーというのも登場する。覆面レスラーにしてみればプライドを奪われることに他ならないのかもしれないが、持ちつ持たれつつという関係はこういうときでも見られている。しょうがないと見られるところもあるかもしれないが、娯楽という要素を楽しみにしている観客を楽しませるには必要なパフォーマンスなのかもしれない。

覆面の種類に制限はない

覆面をつけて活動することになるが、その覆面そのもに何か約定みたいなものが存在しているのかというと、そうした制限が課せられている事はほとんどない。そのためかなり自由に作られており、中にはラメ入りの生地やフェイクファーといったもはやファッションとして利用している節も感じさせるデザイン性を意識したものまで存在しているくらいだ。それだけこだわりがあるのだろう、だからこそマスクを剥がされる、または壊されることに対して激高するのかもしれない。また作り直せば言いだけではとの意見を出そうものなら、批判が集中する。なぜかというと、中にはその覆面を自費で作成している人もいるからだ。そしてそれを完成させるまでに品によっては数万円もの費用を要することになるため、尚のこと壊されればまた作らなければならないこともあり、さらに出費まで強いられることになるため、壊されようものなら怒りは計り知れない。

手作りマスクというのもあれだが、人気が出るとそうしたマスクは実のところ中々手頃なグッズとして取扱われるようになり、琉球ドラゴンプロレスリングの代表を務めるグルグン・マスクもまた、自身で製作したマスクを販売している。覆面に対して制限が設けられていないこともこうした副業的な面へと繋がっており、それはそれで切実なプロレス団体の運営状況では貴重な収入源として機能している面も存在している。